法令

宅配ボックス設置部分の容積率不算入について

平成30年9月25日に施行された建築基準法改正により、建物用途や設置場所によらず、宅配ボックス設置部分を一定の範囲内で容積率規制の対象外とすることが定められました。

改正の概要

建築物に宅配ボックスを設ける場合、

敷地内の建築物全体の延床面積×1/100」を限度として、容積率算定の延べ面積から除かれます。

 

容積率規制緩和の対象となる宅配ボックスとは

  • 宅配ボックスの定義は、「配達された物品(荷受人が不在その他の事由により受け取ることができないものに限る)の一時保管のための荷受箱」とされています。〈建築基準法施行令第2条1項4号ヘ〉
  • 宅配ボックスの機能として、電源を使用し施錠するタイプ、電源を使用しないダイヤル錠などにより施錠するタイプ等の機能による違いは問われません。
  • 住宅に設置し居住者が利用するもの、事務所などに設置し勤務者が利用するもの、商業施設などに設置し不特定多数が利用するもの等の用途による違いは問われません。
  • 宅配ボックスには、構造上一体的に設けられた郵便ポストや、宅配ボックスに付加的に設けられたAED保管庫なども含まれます。
  • 宅配ボックスとは、配達された物品を一時保管することを目的に設置される設備のことで、壁や床などに定着していないもの、単なる物品の保管を目的に設置されたロッカー、トランクルームなどは、緩和の対象とはなりません
  • 管理人等が配達された物品を預かり、それを一時保管する目的で設置する設備等は、緩和の対象とはなりません

 

宅配ボックス設置部分の範囲について

宅配ボックス設置部分として容積率規制の緩和を受けることができる範囲は、宅配ボックスの部分の他に、その利用のために設ける室やその他これに類する区画の範囲となります。配達された物品の預け入れ又は取り出しのための部分も含み、区画内には郵便受けを設けても構いません。

区画の境界が壁その他これに類するものにより明確でない場合は、宅配ボックスの出し入れ面から前方1mまでの部分を容積緩和の範囲とします。

 

参照:平成30年9月21日 国住指第2075号 国住街第188号 建築基準法の一部を改正する法律等の施行について(技術的助言)

 

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