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特定道路による容積率緩和

特定道路による容積率緩和

広幅員の道路に接する敷地と、これに隣接および近接する狭幅員の道路に接する敷地の容積率が、「道路幅員による容積率」により、急激な変化をしないように道路幅員に対する緩和の規定があります。

例えば、下記の図のようなケースだと、敷地Aは広幅員の道路に接しているため指定容積率の限度まで建築することが可能ですが、敷地B~Dは前面道路の幅員が狭いため「道路幅員による容積率」により容積率の限度が小さくなってしまいます。

そのため、特定道路による容積率緩和では、特定道路(幅員15m以上の道路)に接続する幅員6m以上12m未満の道路に接していて、特定道路からの距離が70m以内にある敷地は、特定道路からの距離に応じて、前面道路の幅員を割り増しして「道路幅員による容積率」を算定することができます。

これにより、敷地B~Dの「道路幅員による容積率」は順に小さくなることになります。

 

敷地の条件と前面道路に割り増しする値の計算式

敷地の条件

敷地の前面道路の幅員6m以上

特定道路からの距離70m以下
割り増しの数値 \(Wa=\frac{(12-Wr)\times(70-L)}{70}\)
道路幅員による容積率 (Wr+Wa)×0.4(または0.6)
Wa 割り増しの数値
Wr 前面道路の幅員
L 特定道路からの距離

割り増しの数値「Wa」を前面道路の幅員「Wr」に加算することで、道路幅員による容積率の限度が大きくなります。

前面道路の幅員6m以上は敷地の前面だけでなく、特定道路まで幅員6m以上で接続していることが必要です。敷地から特定道路までの間で一部でも幅員6m未満となっている箇所があれば特定道路による容積率緩和を受けることができません。

 

特定道路に接続する場合の容積率の算定例

特定道路による容積率緩和を使わない場合、この敷地の道路幅員による容積率は

6m × 0.6 =3.6 ⇒ 360% です。

この計算が分からない方は、道路幅員による容積率について書いたこの記事をご覧ください。

道路幅員による容積率

容積率の限度とは 容積率とは、延べ面積の敷地面積に対する割合です。容積率の限度は、原則として用途地域に応じて都市計画で定められる「指定容積率」によります。 しかし、敷地の前面道路が幅員12m未満である ...

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特定道路による容積率緩和の計算を行っていきます。

step
1
条件の整理

Wr 6m
L 35m

step
2
割り増しの数値Waの計算

\(Wa=\frac{(12-Wr)\times(70-L)}{70}\) \(=\frac{(12-6)\times(70-35)}{70}\) \(=\frac{6\times35}{70}\) \(={3}\)

step
3
割り増しの数値を加算した道路幅員による容積率の計算

( Wr + Wa ) × 0.6
= ( 6 + 3 ) × 0.6
= 5.4

よって、この敷地の容積率の限度は、「540%」となります。 

 

特定道路からの敷地までの距離Lの算定例

  1. 一般的な場合
    Lは、道路の中心を測ります。
  2. 道路が曲がっている場合
    Lは、AB+CDとなります。Bの位置が道路の突き当りとなることに注意してください。
  3. 起点に隅切りがある場合
    幅が15mあるところが起点となります。

特定道路に接続することにならない例

  1. 特定道路と敷地の間に幅員6m未満の部分がある場合
  2. 幅員6m以上の道路に2m以上の接道がとれていない場合

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